【最新のBTC相場展望】業界再編の可能性

【最新のBTC相場展望】業界再編の可能性

最新のBTC(ビットコイン)相場展望をお届けします。NEMの流出事件以来、規制当局の監視が厳しくなり依然としてBTC価格は伸び悩んでいます。


チャートが上値の重さを示す

チャートを見ると年初から変わらずBTCは上値が重い展開です。また、テクニカル主導で価格が推移している傾向は今年も変わらないです。

日足で見るとところどころ価格が戻る瞬間はあるものの、少しでもトレンドチャネル上限に近づくと重いため、引き続き戻り売りを推奨します。

特に直近安値である640,000円付近を割ってしまうとさらに売りが加速しそうなため、このラインは必ず意識しましょう。

マネックスはなぜコインチェックを買収したいのか

市場では早くも業界再編の声が聞こえます。改正資金決済法施行から1年、マーケットが移り変わる速度が速いのが仮想通貨市場の特徴です。

ネット証券大手のマネックス証券がコインチェックに買収提案を行っていると先日報じられました。一見セキュリティ難で事業リスクの残る企業を買収する事に何の意味があるのかピンと来ないかもしれませんが、ここで仮想通貨事業者を買収するメリットについて基礎中の基礎の部分を分かりやすくお伝えします。

よくM&A(買収・合併)で聞く修辞法に「時間を買う」という言い回しがあります。これは、特に事業にスピード感が求められるようなサービスでは、いち早く先行者メリットを獲得した企業が市場を独占・寡占するため、後発の企業ほど先発の企業を買収し遅れを取り戻そうとするのです。

一例を挙げると、皆さんがお使いのPC・スマートフォンのソフトウェア・アプリにおいても、Microsoft Office, LINEなどがそのイメージに当てはまるでしょう。このようなサービスを後発企業が獲得するには、買収が最も効果的な選択肢となります。

ブロックチェーンを用いた決済や運用においてもいちはやく総合的なサービスをリリースできた企業が顧客を囲い込むことができそうです。したがって仮想通貨価格が下がり、厳格な管理体制を求めている金融庁の意向で大手企業が好感されやすい今のタイミングにあって、仮想通貨事業に乗り込むべく資本提携や買収等を模索する企業が続々と現れているのです。

またマネックス証券については、ここ数年新事業を打ち出しているにも関わらず利益が低水準に落ち込んでいる事から、多少の事業リスクをとっても新しい中核事業が一つ欲しいのが本心でしょう。一見友好的にコインチェックを救うような買収に見えますが、背後にはマネックスがこのような状況であるがゆえに背水の陣で臨んでいることが感じられます。

しかしながら、顧客基盤、規制当局とのコミュニケーション能力を有している大手金融系企業が仮想通貨業界に参入する事は産業の成長速度にとってポジティブであり、また市場もこのような提携に注目するため、再び取引者数を増やすきっかけになるかもしれません。独立系の仮想通貨取引所ではあまりリソースが割けない投資教育の機能(セミナー、マーケティング等)を色濃く出せば十分に勝算はありそうです。そこはマネックス証券に期待しましょう。

今後の展望

長期では買いですが、目先は引き続きテクニカルの観点から戻り売りスタンスを続けます。

下落チャネル上限から5万円程度下の位置まで戻れば打診売り、近づいたら大きくショートで入り、タイミング良く利食い。このトレードをこまめに回転させます。

どうしてもこのようなトレードは反発が怖いため他の参加者が控える傾向にあります。しかしBTC相場に見られる癖を考えると本格的な反発があるのはもう一度大調整を迎えた後だと筆者は考えています。チャネル上限でしっかり損切りできるのであれば、そこまで反発を恐れる必要はないでしょう。

650,000円を割ってからショートで取りに行くトレードにも優位性はありそうです。またBTCのドミナンスはまだ回復基調にあるので、BTC買いアルトコイン売りのトレードも選択肢に入るでしょう。

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【執筆者】
河田 西欧(カワダ サイオウ)
トレイダーズ証券市場部ディーリング課
スイス・ジュネーブ生まれ。慶應義塾大学卒。
世界各国を旅した経験から実体験に根ざしたファンメンタルズ分析は説得力がある。
学生時に学んだ行動経済学を活かし、市場参加者の心理的バイアスを理論的に分析しトレードに活かす。
趣味は将棋でアマ高段者の腕前。中盤の駆け引きは相場の次の一手を読む時にも活かしている。
「大衆は常に間違っている」が信条。

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